マーチンゲール法とは|正しい使い方とメリット&注意点を解説
マーチンゲール法(Martingale)とは、理論勝率100%の代表的なカジノ必勝法です。マーチンゲール法はFXや競馬にも応用することができるので、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。実はマーチンゲール法は使い方を間違えると大損失を出してしまう危険な手法です。
本記事では、マーチンゲール法の基本的な使い方から効果的に使用するためのコツを解説します。
- マーチンゲール法を正しく使うための方法と注意点
- マーチンゲール法と相性の良いカジノゲームと賭け方
- 損切りのタイミングと成功確率を高めるためのコツ
目次[閉じる]
マーチンゲール法とは
マーチンゲール法とは、理論上100%勝てる「カジノ必勝法」です。ゲームで負けるたびに賭け金を倍にすることで、過去の損失回収と利益の獲得を同時に実現できます。
また、マーチンゲール法は「配当2倍」や「勝率50%前後」のゲームに使用でき、特に「ルーレット」「バカラ」「ブラックジャック」などと相性が良いと言われています。
マーチンゲール法の理論は分かりやすく、使い方も至ってシンプルなことから初心者にも人気のシステムベットですが、その特性を押さえておかなければ、大きな損失を被る可能性もあります。特にオンラインカジノの初心者は、事前にマーチンゲール法の理論や特性、注意点を理解した上で使用するようにしましょう。
マーチンゲール法の正しい使い方
マーチンゲール法は、負けるたびに賭け金を2倍ずつ増やしていき、1勝した時点で終了となります。
連敗したときの賭け金の増え方は「1→2→4→8→16→32→62・・・・」となり、1勝したらマーチンゲール法は終了なので、再度「1単位」に戻って始めます。
マーチンゲール法の具体的な手順は以下のようになります。
- 初回ゲームの賭け金を決定
- 配当2倍(勝率約50%)のゲームに賭ける
- 負けたら賭け金を2倍にして次のゲームに賭ける
- 1勝したらマーチンゲール法は終了
- 賭け金を初回ゲームに戻して同様の流れで再開
仮に初回ゲームで「100円」賭けて負けると、2ゲーム目の賭け金を「200円」にして更に負けると、3ゲーム目は「400円」といった具合に賭けていきます。
もし、3ゲームとも負けると累計損失は「700円(100円+200円+400円)」となり、次の4ゲーム目で「800円」賭けて勝利すると「1,600円」払い戻されます。
つまり払い戻された「1600円」から過去の損失分700円と4ゲーム目の賭け金800円を相殺しても「100円」の利益が出たことになります。このようにマーチンゲール法は、何連敗しても1回の勝ちで「過去の損失回収+α」の利益を確保することができます。
マーチンゲール法をルーレットで実践
マーチンゲール法の基本的な使い方が分かったところで、オンラインカジノのルーレットを例に実践方法を解説します。ここではルーレットの「赤黒」を使用しますが、配当2倍を獲得できる賭け方ならどれでも使えます。
では、以下の条件に沿ってマーチンゲール法を実践します。
- アカウント残高:€5,000(5,000ユーロ)
- 初回ゲーム賭金:€5
- 賭け方:ルーレット「赤黒」
まず初回ゲームは、ルーレットの「黒」に€5を賭けます。
初回のゲーム結果は「赤5」なので、プレイヤーの負けです。5ユーロを失います。
- 単体収支:-€5
- 累計収支:-€5
- アカウント残高:€4,995
次もルーレットの「黒」に賭けますが、前回ゲームに€5賭けて負けたので、次は2倍の「€10」を賭けます。
2回目のゲーム結果は「赤21」なので、プレイヤーの負けです。更に10ユーロを失います。
- 単体収支:-€10
- 累計収支:-€15
- アカウント残高:€4,985
次もルーレットの「黒」に賭けますが、前回のゲームに€10賭けて負けたので、次は2倍の「€20」を賭けます。
3回目のゲーム結果は「黒29」なので、プレイヤーの勝ちです。合計€40の配当を受け取ります。
- 単体収支:+€20
- 累計収支:+€5
- アカウント残高:€5,005
ここで1勝したのでマーチンゲール法は終了です。3ゲーム目に1勝しただけで初回と2ゲーム目の累計損失を全て回収しており、更に「€5」の利益も出ていることが分かります。
マーチンゲール法の特性をシミュレーションで検証
マーチンゲール法は万能のカジノ必勝法に見えますが、連敗の損失リスクは高くなります。そこで現実的なシミュレーションを2種類紹介しますので、勝率や賭け金の推移を頭に入れておきましょう。
勝ち負けが交互に続くケース
初回賭け金$1でマーチンゲール法を開始して交互に勝ち負けを繰り返すシミュレーションです。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | 10回目 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
賭け金 | $1 | $1 | $2 | $1 | $2 | $1 | $2 | $1 | $2 | $1 |
勝敗 | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ○ | × | ○ | × |
損益 | +$1 | -$1 | +$2 | -$1 | +$2 | -$1 | +$2 | -$1 | +$2 | -$1 |
累計収支 | +$1 | ±$0 | +$2 | +$1 | +$3 | +$2 | +$4 | +$3 | +$5 | +$4 |
初回ゲームで勝って、その後負け勝ちを繰り返すと、10ゲーム目で「初回賭け金×4倍」の利益が出ることが分かります。また、最大損失額は「±0」となり、瞬間最高利益は「$5」となっています。
通常マーチンゲール法は配当2倍、つまり勝率は約50%のゲームに使われるので、理論上は最も可能性の高いシミュレーションとなります。ただ、実際には様々な外部要因により、理論勝率通りに進むことはありません。
10連敗するケース
初回賭け金$1でマーチンゲール法を開始して10連敗するシミュレーションです。これが起こりうる確率はわずか0.1%未満なので、最悪のケースを想定したシミュレーションです。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | 8回目 | 9回目 | 10回目 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
賭け金 | $1 | $2 | $4 | $8 | $16 | $32 | $64 | $128 | $256 | $512 |
勝敗 | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × |
損益 | -$1 | -$2 | -$4 | -$8 | -$16 | -$32 | -$64 | -$128 | -$256 | -$512 |
累計収支 | -$1 | -$3 | -$7 | -$15 | -$31 | -$63 | -$127 | -$255 | -$511 | -$1,023 |
マーチンゲール法を使用して10連敗すると、賭け金$1で開始しても10ゲームの賭け金は512倍に膨れあがり、累計損失金額は1,023倍となります。仮に100円でマーチンゲール法を開始した場合、10連敗すると102,300円の損失が発生することになるので、適正なタイミングで損切りすることが重要です。
特にルーレットでは6回程度なら連続で同じ色が出現することもあるので、マーチンゲール法を利用する際には、最低でも初回賭け金の100倍程度は軍資金を用意しておく必要があります。
マーチンゲール法を使用するメリット
マーチンゲール法は、損失リスクはありますが、以下のようなメリットも大きいカジノ必勝法です。
- 非常に高い確率で利益を出せる
- 誰でも簡単に使える
- 損失回収に使用すると効果を発揮する
マーチンゲール法のメリットは、誰でも簡単に使えて、高確率で利益を出せることから「損失回収」に向いていることです。通常、カジノ必勝法は複雑な手法が多く、オンラインカジノで使うことを前提としていますが、マーチンゲール法はランドカジノでも使えます。
また、初回の賭け金を軍資金の1%未満にすることで、98%の確率で利益を増やすことができます。勝率1/2のゲームを対象としているため、軍資金の量によりますが、ほぼ勝てることからカジノ初心者が最初に覚えるべき必勝法と言えます。
マーチンゲール法を使用する際の注意点
マーチンゲール法は、使い方を誤ると、危険なカジノ必勝法でもあります。メリットばかりに目を向けて楽観的に使用すると、想定外の損失が出るので、以下3つに注意しましょう。
連敗すると急激に損失が膨らむ
マーチンゲール法は連敗の損失リスクが高く、勝っても利益が少ないことから、期待値は低くなります。もしマーチンゲール法だけを使用する場合、仮に5連敗すると損失を回収するのに、31連勝する必要が出てきます。
特に5連敗以降で急激に損失が膨らむので、損切りするタイミングを事前に決めて厳守することが大切です。
テーブル毎に上限賭け金(ベットリミット)が存在する
テーブルゲームには、全て上限賭け金が決まっており、損失が上限に達すると、強制的にマーチンゲール法を終了しなくてはなりません。上限金額はソフトウェアやテーブルによって異なりますので、プレイする前に確認しておきましょう。
例えば上図は、エボリューションゲーミング社が開発した「ジャパニーズルーレット」ですが、上限賭け金は「$2,000」となっています。つまり仮に賭け金$1で始めた場合、最大でも11連敗が限界となりますので、マーチンゲール法を使用する際には、テーブルリミットも大切になります。
マーチンゲール法を禁止している場合がある
稀にマーチンゲール法を禁止しているオンラインカジノがあります。賭けの規則性がマーチンゲール法に該当すると規約違反となり、アカウント凍結の恐れがあります。
例えばクイーンカジノ(Queen Casino)は、ボーナスとして貰ったキャッシュはマーチンゲール法を含む全てのシステムベットを禁止しています。
ボーナスを利用してのご遊戯についての注意、又は禁止事項第4条
ボーナスマネーを使ってのシステムBETは禁止されております。
もし、登録したオンラインカジノの利用規約を読んでもわからないときには、サポートに「システムベット」使用の条件を事前に確認しておきましょう。
マーチンゲール法の正しい損切りタイミングと方法
オンラインカジノでマーチンゲール法を使用する際には、事前に損切りラインを決めておくことが重要です。ギャンブルで負けていると、サンクコスト効果が働き、止めることが難しくなります。それを回避するために「損切りタイミング」の設定は必要不可欠です。
損切りのタイミングを決める方法は主に以下2つです。
- 一定期間の軍資金に対する累計損失金額を基準に設定
- マーチンゲール法1セットの損失金額を基準に設定
特にマーチンゲール法を多用する方は一定期間の軍資金に対する損失額を基準にして、損失回収のポイントだけで使用する方は1セットに対する損失金額を基準して損切りラインを設定するのをおすすめします。どちらにしてもマーチンゲール法を使用する際には、必ず損切りラインを明確にすることが大切です。
サンクコスト効果は別名「コンコルド効果」とも呼ばれており、回収不能と分かっていても、それまでに費やしたコストや時間をもったいないと感じ、取り返すために更なるコストを掛ける心理作用
マーチンゲール法と相性の良いカジノゲーム
マーチンゲール法は配当2倍のゲームに使用できますが、以下3種類は特に相性が良いので、マーチンゲール法との組み合わせ方法を紹介します。
マーチンゲール法とルーレットの組み合わせ
ルーレットでマーチンゲール法を利用する際には、シングルゼロの「ヨーロピアンルーレット」を選ぶようにしましょう。そしてマーチンゲール法が使えるのは配当2倍の賭け方に限定されます。
- 赤黒(Red/Black)
- 奇数偶数(Odd/Even)
- 1to18/19to36(High/Low)
アウトサイドベットの上記3種類の賭け方でマーチンゲール法を使用することができます。
マーチンゲール法とバカラの組み合わせ
バカラでマーチンゲール法を使う際には「プレイヤー(PLAYER)」に賭けましょう。通常、バンカーに賭けて勝ってもコミッション5%が引かれるので配当は1.95倍になり、マーチンゲール法の配当2倍条件を満たしません。もちろん、バカラの引き分けやサイドベットにマーチンゲール法を使うことはできませんので注意しましょう。
マーチンゲール法とブラックジャックの組み合わせ
ブラックジャックでマーチンゲール法を使用する際には、基本アクションの「Hit(ヒット)」と「Stand(スタンド)」を使用して勝負しましょう。スプリットやダブルダウンなど特殊アクションには使用条件があるため、毎回同様のプレイをすることができず、マーチンゲール法を使っても効果を発揮できません。
ブラックジャックは、ベーシックストラテジーに沿ってプレイする方が多く、マーチンゲール法を使用する際には、ダブルダウンはヒットに置き換えて、スプリットは臨機応変にヒットかスタンドを選択する必要があります。
マーチンゲール法の成功確率を高めるコツ
マーチンゲール法は理論上、勝てる可能性が高く、飛びつきやすいカジノ必勝法ですが、実践では各ゲームの特性が影響して、「理論勝率」通りの結果が出ることは少ないと言えます。
それには以下のような特性が影響します。
円盤(ホイール)の傾きやディーラーの投げる癖が結果に影響して連続で同じ結果が出ることも珍しくありません。
バカラはゲームが進むたびに、シュー内のカードに偏りが発生します。一度取り出したカードはデッキに戻さないので、基本に同じ結果の連続が繰り返されます。
マーチンゲール法の精度を狂わす、これらの要因は以下の方法で改善することができます。
ゲームを観察して結果に偏りが出るまで待つ
カジノゲームは基本的に同じ結果が連続する場面があり、ゲームの流れを掴むことが重要です。まずはゲームに参加せず、空回しや他プレイヤーが遊んでいるのを観察して、状況を分析しましょう。特に何度か同じ結果が連続すると、逆に賭けたくなりますが、カジノ上級者は何でも「今の流れ」にベットします。
このようにマーチンゲール法を使う際には、流れが読めるときだけ参加することで勝率を上げることができます。
パーレー法と組み合わせて弱点を補う
マーチンゲール法は負けるたびに、倍賭けしますが、利益を増やしにくい欠点があります。一方パーレー法は勝つたびに倍賭けするので、マーチンゲール法とパーレー法を組み合わせて使用することでお互いの欠点を補完することができます。
マーチンゲール法のまとめ
本記事では、マーチンゲール法の使い方やシミュレーションを解説してきました。マーチンゲール法は、負けるたびに前回の賭け金を2倍に増やし続けて、1勝した時点で終了となります。特に、使い方が簡単な上に理論勝率100%ということで多くにプレイヤーに人気のカジノ必勝法ですが、連敗すると損失が急激に拡大するので、事前に損切りラインを決めて使用してください。また、配当2倍以外の賭け方に使用すると、損失リスクが更に高くなるので、絶対に使用は控えましょう。