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直近更新日:2024年2月6日

オンラインカジノの歴史とは|誕生と発展のルーツに迫る

新しいことを始める際に、誕生の経緯や発展のルーツについて調べる方は多いのはないでしょうか。
本記事では、世界の市場規模が$720億(約8兆円)を超えたオンラインカジノの誕生と発展のルーツに迫ります。

この記事を読んで分かること
  • オンラインカジノはいつ・どこで・どのようにして誕生したのか
  • オンラインカジノ業界の成長要因や課題
  • オンラインカジノ業界の将来性

オンラインカジノは、1994年にイギリス連邦加盟国が世界初となるオンラインカジノ運営ライセンスを発行したことで始まりました。その後、約20年で市場規模は8兆円超に膨れ上がり、今後も急成長の見込まれる業界です。
それでは続きをどうぞ!

オンラインカジノの歴史とは

夕暮れにアンティグア・バーブーダの国旗が揺れる風景

オンラインカジノの歴史は、カリブ海の小国「アンティグア・バーブーダ」で、1994年に世界初のライセンスを発行する法律が可決されたことがきっかけで始まります。

まず、1994年にオンラインカジノ向けのソフトウェアを開発する会社としてMicrogaming社が登場し、1996年に世界初となるオンラインカジノとして「インターカジノ」がサービスを開始しました。
更に同年1996年には、クリプトロジック社がユーザーの安全性を保護するためのセキュリティソフトウェアの開発を成功させます。

そこから様々な国の政府や自治領がオンラインカジノのライセンスを発行するようになり、オンラインカジノの運営会社やソフトウェアプロバイダー会社も増えていきました。

参考:オンラインカジノとは | 基礎から学ぶ初心者向け実践ガイド

オンラインカジノ業界の誕生

ルーレットの円盤が高速で回る

1994年にアンティグア・バーブーダにてオンラインカジノ向けのライセンスが発行されたのがオンラインカジノ業界の始まりです。

世界初のオンラインカジノライセンスが発行された経緯は、当時ギャンブルに力を入れていたのはイギリスという事もあり、イギリス連邦の加盟国の1つであるアンティグア・バーブーダでライセンスの発行が行われる形となりました。アンティグア・バーブーダが皮切りとなり、その後1998年にジブラルタル、1999年にキュラソーとカナワケ、2000年にマルタ共和国がライセンスの発行を開始し、その後も様々な国でオンラインカジノライセンスの発行が盛んになっていきます。

世界初のカジノサイト「インターカジノ」が誕生

インターカジノのロゴ

Breckenridge Curacao B.V.社は、1996年に世界初のオンラインカジノとして「インターカジノ」の運営を開始しました。その後、業界の中でも信頼度の高いマルタ共和国のライセンスを2007年に取得しています。

同社は現在では最も知名度のあるオンラインカジノであるベラジョンカジノの運営も行っており信頼がおける会社です。また、Gambling Online Magazineというオンラインカジノ業界の雑誌において5年連続最優秀カジノ賞を獲得しており、ユーザーから見ても非常に人気のあるオンラインカジノへと成長しています。

サイト自体が日本語対応している事はもちろん、ライブチャットの日本語対応も行っており、日本人にとってもインターカジノは使いやすいオンラインカジノです。

世界初の日本語対応サイトが誕生

インペリアルカジノのロゴ

1998年に、世界で初めてインペリアルカジノが日本語対応したことで日本向けオンラインカジノの歴史が始まりました。

オンラインカジノではリアルマネーを賭けて行う事になるので、サイト上の表記やカスタマーサポートの対応などが全て英語だと、日本人ユーザーにとっては使いづらく、安心して楽しむことができません。そこで様々なオンラインカジノの運営会社はサイトの日本語対応を進め、近年では日本国内でも200万人以上のユーザーがオンラインカジノをプレイするようになりました。

ただし、インペリアルカジノは2020年3月に閉鎖となってしまいました。

オンラインカジノ業界の成長を牽引

オンラインカジノが誕生した少し後の1998年頃のオンラインカジノ業界の市場規模は約140億円程度でしたが、2020年には7兆円を超える規模に成長しました。
ここでは、数年で非常に大きくなったオンラインカジノ業界の背景について解説します。

インターテイングループの台頭

カナダを拠点とするインターテイングループは、オンラインカジノ業界のリーディングカンパニー的な存在となりました。
インターテイングループは、アマヤゲーミンググループとインターカジノを設立したクリプトロジック社とウェイジャーロジック社が合併して出来たエンターテイメントゲーム会社です。イギリスで有名なビンゴサイトを保有する企業やマルタに拠点を置くベラジョンカジノの親会社でもあり、オンラインカジノ業界だけではなく、エンターテイメントゲーム会社として大きく成長しています。

インターテイングループは大きく3つの事業を展開しています。

 
インターカジノ事業

2014年にアマヤゲーミンググループから、世界で初めて正式に運営ライセンスを取得したインターカジノを買収して世界各国で運営しています。。

ベラジョンカジノ事業

ベラジョンカジノは海外ではテレビCMが放送されるなど、非常に知名度のあるオンラインカジノとなりました。日本においても圧倒的なユーザー登録数を誇るオンラインカジノです。

ジャックジョイポット事業

元々、ビンゴゲーム事業を行っていたマンダレイ・メディア・グループを買収している経緯もあり、このビンゴゲーム事業もインターテイングループの大きな収益の柱の1つとなっています。

インターテイングループでは、このようにビンゴやオンラインカジノを中心とした様々な事業活動を行っており、新たな取り組みなども積極的に行っている事などから、このような巨大グループの存在もオンラインカジノ業界の発展に大きく貢献しています。

世界初のソフトウェア会社が登場

オンラインカジノのゲームを開発する世界初のソフトウェア会社はMicrogaming社です。
Microgaming社は、アンティグア・バーブーダのライセンス法案可決より前から、オンラインカジノのソフトウェア開発を検討しており、アンティグア・バーブーダでライセンス法案が可決された同年1994年に設立されています。

ここからオンラインカジノのソフトウェア事業に参入する企業が増え、今では多数の企業がソフトウェアを開発してオンラインカジノに提供しています。

大手ソフトウェア企業例

Microgaming社を筆頭に、マーベル作品とコラボしたスロットを多数輩出したPlaytech社や、メガウェイズ機能を最初に開発したBig Time Gaming社、日本を代表するゲーム会社大手のコナミ(KONAMI)など他にも100社以上がオンラインカジノのソフトウェアを開発しています。

業界の権威組織による表彰

権威組織による表彰が始まった事もオンラインカジノの発展に大きく寄与しています。
オンラインカジノ業界では、ベストオンラインカジノ賞など、さまざまな視点で優れているオンラインカジノ運営会社を表彰しており、ここで表彰されると一気に知名度が上がる事もあり、各社切磋琢磨して賞が獲得出来るように改善を繰り返しています。

それが結果として、各社のサービス向上に繋がり、業界全体における品質向上に繋がっています。

オンラインカジノ業界の抱えた課題

怪しい男性が女性ユーザーにオンラインで詐欺を仕掛けている様子

オンラインカジノを取り巻く問題は良い事ばかりではありませんでした。
特に問題になった問題はオンラインカジノ運営会社による詐欺です。オンラインカジノが誕生して間もない間は、今のようにセキュリティなど安全面を担保する仕組みが無かった為、オンラインカジノ運営会社が好きなようにプレイヤーのアカウント凍結や勝利金の支払い義務を果たさないなどの詐欺が横行していました。

改善を推進する第三者監査機関の発足

オンラインカジノ運営会社による詐欺を改善する為、オンラインカジノ業界として2003年にeCOGRAという第三者監査機関を発足させました。
このeCOGRAは政府系の非営利団体で、オンラインカジノの運営状況を定期監査する組織です。

今ではeCOGRAは常に100以上のオンラインカジノサイトの監視を行なっており、eCOGRAの存在によって我々は安全にオンラインカジノで楽しむ事が出来ています。

オンラインカジノが急速に発展した理由

オンラインカジノは誕生してからあまり年月が経っている訳ではないにも関わらず急速に成長しましたが、その主な理由は、以下3つが大きいと考えられます。

  1. 極限までリアルを追求した「ライブカジノ」の登場
  2. IT技術を活かしたユーザービリティの向上
  3. 企業のブランディングが活発化

オンラインカジノが急速に普及した理由は、eGOGRAのような政府系監査機関の発足だけでなく、オンラインカジノの運営会社やソフトウェア会社、決済会社など、オンラインカジノのサービス全体を構成する各企業が、技術開発や性能向上を図ったことで、業界全体に良いシナジーが生まれたことにあります。

そのなかでも目に見えて進歩したのが上記の3つを具体的に見ていきましょう。

極限までリアルを追求した「ライブカジノ」の登場

ライブカジノとは、衛星カメラを使って世界各国のディーラーと、リアルタイムでカジノゲームを楽しめるソフトウェアです。通常のランドカジノのようにオンライン上で楽しむ事が出来るライブカジノは、オンラインカジノの急速な発展に大きく貢献しました。

ライブカジノが誕生する前まではテレビゲームと同じような感覚で、あくまで対戦相手はコンピュータという状況でしたが、ライブカジノが登場した事によりオンラインカジノの面白みが格段に上がりました。

IT技術を活かしたユーザービリティの向上

オンラインカジノの急速な発展にはIT技術も大きく貢献しています。
具体的には、オンラインカジノ誕生当初はパソコンを用いてプレイするしかなかったオンラインカジノですが、現在ではほとんどのオンラインカジノがスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末に対応しています。モバイル端末でプレイ出来る事になり、プレイヤーは時間と場所の制限がなくオンラインカジノをプレイする事が出来るようになりました。

また近年では、ビットコインをはじめとする仮想通貨での決済に対応しているオンラインカジノも多く出てきており、このような利便性の向上もオンラインカジノの急速な発展に貢献しています。

企業のブランディングが活発化

ある程度の実績をもつオンラインカジノであれば、株式市場への上場やスポーツチームのスポンサーになるなどして企業ブランディングを推し進めているオンラインカジノ運営会社も出てきています。

特にヨーロッパでは、もともとスポーツベッティングが盛んであった事もあり、オンラインカジノの人気も上がっています。

オンラインカジノの将来性

FUTUREの文字

今後のオンラインカジノですが、どのようになっていくのでしょうか。
間違いなく言える事は少なくともグローバルの市場においては更なる拡大をしていくと予想する事が出来ます。2021年時点でオンラインカジノの市場規模は、約9.6兆円と推定されていましたが、2027年には約17.4兆円にまで大きくなると予想されています。

オンラインカジノ業界は時代の変化に適応して、モバイル端末の導入や新しい決済方法の拡充など、新しい技術を積極的に取り入れてきています。
この流れは今後も続いていきますので、例えばですがVRゴーグルを用いて更に臨場感のあるライブカジノが楽しめるようになったり、AR技術を用いて実際に手元でプレイしているかのようにオンラインカジノをプレイ出来るという事が起こるかもしれません。

また、日本市場においてはカジノ法案の可決がされているなど比較的オンラインカジノ業界にとっては良いニュースが多くあります。特に最近ではセガなどの大手のゲーム会社が注目している業界でもある為、今後の拡大に期待が持てます。

オンラインカジノ歴史のまとめ

さて、いかがだったでしょうか。

1994年に世界初のライセンス発行の法案が可決され、その後1996年に初めてインターカジノというオンラインカジノが誕生したオンラインカジノ業界。インターテイングループの台頭やモバイル端末など新たなIT技術を早期に取り入れきた事、有名なオンラインカジノサイトによるブランディングなどで世の中へ情報発信を続けてきた経緯なども相まって、数年で大きな市場へと変貌を遂げており、ビジネス市場としても魅力的なオンラインカジノ業界ですので、今後も参入する企業は増えてくると予想されます。

過去には詐欺などの事件が横行した時期もありますが、逆にそのような出来事があったので今はそれを排除するeCOGRAのようなシステムが確立されていると言っても過言ではありません。
時代の変化に適応して新たなイノベーションも起きていく事が期待出来るオンラインカジノ業界の今後はさらにプレイヤーをワクワクさせる、エンターテイメント性に溢れる内容になっていく事は間違いないでしょう。