ルーレット編|マーチンゲール法の勝率や期待値を100ゲームで徹底検証
マーチンゲール法は別名「倍賭け法」とも呼ばれており、1勝するまで2倍賭けを続けるカジノ必勝法ですが、その効果について疑問に感じたことはありませんか。負けるたびに倍賭けを続ければ1勝した時点で損失を全て回収でき、利益も確保できることは分かりますが、果たしてマーチンゲール法の勝率や期待値、実践の最大連敗数はどのくらいの数値になるのでしょうか。
本記事では、ルーレットでマーチンゲール法を使って100ゲームプレイしたときの収支や確率を検証します。
- ルーレット配当2倍の理論勝率や期待値、連敗確率
- マーチンゲール法を使ってルーレット100ゲームプレイしたときの検証結果と考察
- ルーレットでマーチンゲール法を使う際の弱点と改良法
目次[閉じる]
マーチンゲール法の概略
マーチンゲール法は、損失回収に特化したカジノ攻略法です。負けるたびに賭け金を2倍に増やすので「倍掛け法」とも呼ばれており、理論上100%勝てる有名な必勝法です。
マーチンゲール法は、連敗時に前回賭け金の2倍賭けを続けることで、1勝すれば連敗中の損失を全額回収できてかつ、1単位の利益も獲得できます。
初回ゲームで$1を賭けて負けると、2ゲーム目は$2を賭けます。更に負けると、3ゲーム目は$4を賭けていき、1勝するまで同様の賭け方を続けます。
この手法をマーチンゲール法と呼び、様々なカジノゲームに使用されますが、最もルーレットとの相性が良いとされています。
参考:マーチンゲール法とは|正しい使い方とメリット&注意点を解説
マーチンゲール法が使えるルーレットの賭け方
マーチンゲール法は「勝率約50%かつ配当が2倍」のゲームに使えます。この条件に当てはまるルーレットの賭け方は以下3種類あります。
- 赤黒賭け(RED/BLACK)
- 奇数偶数賭け(ODD/EVEN)
- ハイロー賭け(HI&LOW)
上記はアウトサイドベットに賭け方で全て配当は2倍となります。
ただし、マーチンゲール法は連敗数が多くなると、賭け金が高騰するので、テーブルリミットを考えてルーレットを選びましょう。
ルーレット配当2倍の理論確率に基づく仮説
ルーレットにおける2倍配当の賭け方で、理論上の確率がどのようになるか、仮説を立てます。
マーチンゲール法を利用する上で重要な理論確率は以下3点です。
- ルーレット2倍配当の勝率
- ルーレット2倍配当の期待値
- ルーレットの連敗確率
それぞれの確率や計算方法を詳しく紹介します。
ルーレット配当2倍の勝率
2倍配当のルーレットの賭け方では、理論上の勝率がどうなるか、計算してみましょう。
ルーレットには、ヨーロピアンルーレット・アメリカンルーレット・フレンチルーレットの3種類がありますが、ここではヨーロピアンルーレットを例に説明します。
ヨーロピアンルーレットには、0から36までの37個の数字があります。
従って赤黒賭けの場合、理論上の勝利確率は18/37となるので「約48.65%」です。奇数偶数賭けやハイロー賭けも、考え方は同じで、勝率は全く同じです。
ルーレット配当2倍の期待値
続いて、2倍配当でのルーレットにおける、期待値を計算します。ルーレットの勝利時には、賭けた金額の2倍が払い戻され、負けたときには、賭け金が全額没収されるので、期待値は以下のように計算できます。
期待値=勝利する確率×獲得利益+負ける確率×損失額
これに先ほど計算した勝利確率を当てはめると以下となります。
期待値:18/37×1+19/37×(-1)=-0.027
これは、1回のゲームの賭け金に対する損失割合です。つまり、$100賭けると毎回-$2.7(100×-0.027)ずつ損失が出ることになります。
ルーレット配当2倍の連敗確率
2倍配当のルーレットにおける連敗する確率も計算してみましょう。ルーレットの2倍配当で1度負ける確率は、「100-勝率(48.65%)=約51.35%」です。
1連敗 | 2連敗 | 3連敗 | 4連敗 | 5連敗 | 6連敗 | 7連敗 | 8連敗 | 9連敗 | 10連敗 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
賭け金 | $1 | $2 | $4 | $8 | $16 | $32 | $64 | $128 | $256 | $512 |
勝敗 | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ |
累計損失 | -$1 | -$3 | -$7 | -$15 | -$31 | -$63 | -$127 | -$255 | -$501 | -$1,023 |
出現確率 | 51.35% | 25.67% | 12.83% | 6.41% | 3.20% | 1.60% | 0.80% | 0.40% | 0.20% | 0.10% |
1回目のゲームで負ける確率は、約51.35%と大きくなっていますが、10連敗する理論上の確率はわずか0.1%です。1,000人の挑戦者がいれば、そのうち1人は10連敗もあり得ることになります。
ルーレット100ゲームをマーチンゲール法で実践シミュレーション
ルーレットを100回してマーチンゲール法の実践シミュレーションをおこないました。その結果に基づきマーチンゲール法の有効性を考察し、理論上の確率を比較します。
マーチンゲール法を使ったルーレット100ゲームの実践結果
マーチンゲール法のルーレット100ゲーム実践シミュレーションの結果を以下表にまとめます。
開始時の資金 | アカウント残高€5,000 |
---|---|
終了時の資金 | アカウント残高€5,044(+€44増) |
100ゲーム実践時間 | 約29分50秒 |
勝敗数(勝率) | 46勝54敗(46.00%) |
最大連敗数 | 6連敗 |
瞬間最大損失 | -€52 |
ルーレットの実践シミュレーションでは、前半50ゲーム目までの勝敗数は「22勝28敗」となり、後半50ゲームは「24勝26敗」でした。
また前半の損益は「+€21」に対して後半の損益は「+€23」となり、前後半ともおおむね同じ結果となりました。
マーチンゲール法の有効性を考察|ルーレット理論確率と比較
マーチンゲール法を使ったルーレット100ゲームのシミュレーションの結果をもとに、各理論確率と比較します。
ルーレット2倍配当の理論勝率は約48.65%に対して実践シミュレーションの勝率は46.00%でしたので、理論値を約2.65%下回る結果で終わりました。
ルーレット2倍配当の理論期待値は「-0.027」なので「€1」を100回賭けると最終損益は「-€2.7」となりますが、実践シミュレーションの最終損益は「+€44」でした。
本シミュレーションの最大連敗数は6連敗で、その確率は約1.6%(約63ゲームに1回)です。また7連敗確率は0.8%と約125ゲームに1回程度の割合で発生することになるので、今回の連敗数はおおむね理論値に収束しております。
上記を踏まえると、ルーレットのマーチンゲール活用は十分に効果が見込めることが分かります。実践勝率は理論値より、2%以上低くなりましがた、最終損益は1単位の44倍に当たる「€44のプラス収益」として出ました。
最大連敗数もおおむね理論値に収束していることから、そこまで損失リスクを気にすることなく、高確率で利益を狙える必勝法と言えます。
ルーレットでマーチンゲール法の損切りタイミングを検証
マーチンゲール法では、ゲームに負けると賭け金が膨らんでしまう可能性があります。資金が底をつきてしまうと、損失回収を諦めなくてはならないので、損切りのタイミングが非常に重要です。
先ほど紹介した連敗確率の表を参考にし、どこまでの連敗に耐えられそうか、各回の賭け金と累計損益を確認しましょう。
ルーレットでマーチンゲール法を使用するときの弱点と改良方法
マーチンゲール法の弱点として、資金力が必要であることや、負けが続くと賭け金が大きくなり、精神的な負荷がかかることが挙げられます。その場合、他のルーレットと相性の良い必勝法を検討したり、別の必勝法と組み合わせて使用することで弱点を補うことも可能です。
参考:ルーレットを攻略するための重要なシステムベット5選を徹底解説
マーチンゲール法の弱点
マーチンゲール法のおもな弱点は、以下の3つです。
- 相応の資金力が必要
- 負けが重なれば重なるほど、賭け金が大きくなる
- 連敗時の精神的負担が大きい
マーチンゲール法では、負けたときに、賭け金を2倍、2倍と増やすため、それなりの軍資金が必要になります。途中で資金が尽きてしまうと、利益獲得どころか、それまでの損失を回収できません。
また、連敗数が多くなればなるほど、1回に賭ける金額は大きくなります。「これで負けたらどうしよう」「このペースでは資金が枯渇する」などのように、精神的なストレスも強くなります。そこで自分の許容範囲内で損失が抑えられるよう、損切りタイミングを事前に決めておくことをオススメします。
ルーレットにマーチンゲール法を使用する際の改良法
マーチンゲール法の弱点を攻略する方法として、パーレー法と併用が挙げられます。
パーレー法は、マーチンゲール法と逆手法の必勝法であり、「逆マーチンゲール法」とも呼ばれています。
パーレー法は、ゲームに勝つたびに賭け金を2倍にしていき、負けたら最初の1単位に賭け金を戻します。マーチンゲール法が連敗時の使用を前提としているのに対し、パーレー法は連勝時に力を発揮する必勝法です。そこでゲームの勝敗に応じて、マーチンゲール法とパーレー法を使い分けると、それぞれのメリットを得られます。
以下の表は、マーチンゲール法とパーレー法を掛け合わせてシミュレーションした結果です。
1回 | 2回 | 3回 | 4回 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 | 10回 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
賭け金 | $1 | $2 | $4 | $8 | $16 | $32 | $64 | $128 | $256 | $512 |
勝敗 | ✕ | ✕ | 〇 | 〇 | ✕ | 〇 | ✕ | 〇 | 〇 | 〇 |
累計損失 | -$1 | -$3 | +$1 | +$9 | -$7 | +$25 | -$39 | +$89 | +$345 | +$857 |
表からもわかるように、ゲームの勝敗にかかわらず、賭け金は常に前回の2倍になります。
シミュレーションでは、ゲーム後半で連勝したため、累計損益は「+857ドル」に増えており、積極的に攻めたいときに有効な手段であることがわかります。
ルーレット×マーチンゲール法の総合的な評価
マーチンゲール法は、勝率が50%のゲームに適したカジノ攻略法です。ゲームに負けたときに賭け金を倍にするため、1回勝てば確実に利益をあげることができ、損失の回収と利益の獲得が同時に狙えます。
しかし連敗数が大きくなれば、1回の賭け金も膨れ上がるため、資金の限界を迎える可能性があります。また、精神的な負担も大きくなるため、損切りタイミングを冷静に見極めることが重要になります。
マーチンゲール法のメリットとデメリットをよく理解し、慎重に利用しましょう。