ブラックジャックのスプリットとは|使い方や正しいタイミングを解説
ブラックジャックのスプリットは、ペアのカードを2つの手札に分けて賭け金を2倍にできる特殊アクションの1つです。スプリットは、自分の手札とディーラーのアップカードを確認した後、賭け金を倍に増やせるので、適切に使うことで期待値を高めることができます。
本記事では、ブラックジャックのスプリットを有効的に活用する基本タイミングと方法を詳しく解説します。
- ブラックジャックのスプリットの使い方
- スプリットを戦略的に使う基本タイミングと実践で駆使する方法
- ルールの違いによるスプリットの使用条件
目次[閉じる]
ブラックジャックのスプリットとは
スプリットとは、最初2枚のカードがペアのとき、別々の手札に分けて倍賭けできるブラックジャックのアクションです。もともと賭けていた金額と同額のチップを追加ベットすることで、2つのハンドに分けて別々に勝負することができます。
例えばプレイヤーに最初「A」「A」の2枚が配られた場合、そのまま勝負すると弱小の手札になりますが、スプリットすることで最強の手札に変わります。ブラックジャックのスプリットは、大きく勝つためには重要なアクションの1つですが、タイミングを間違えると大損失を招くので、注意が必要です。
参考:ブラックジャック完全ガイド|基本ルールや攻略法を初心者向けに解説
スプリットのメリットとデメリット
ブラックジャックのスプリットは倍賭けしますが、倍賭けに対するリターンを勝ち取れることは多くありません。スプリットは本来負けて損失が出る展開で損益を±0にする目的でも使われます。スプリットは以下のメリットとデメリットを知っておくことで、初めて有効的に使用できます。
ブラックジャック開始後、最初に配られる2枚のカードが弱くても同じ数字(ペア)ならスプリットをして強い手札に変えられる可能性がある
ペアのカードを2つのハンドに分けても両方のハンドで勝利しなければ倍賭けのリターンは得られないので片方が勝利して損益±0で終わるケースが多い
ただし、最初のハンドが弱くて本来負ける展開で損益±0にできれば、ゲームとしては成功です。また、ディーラーのバースト確率が高いときに、スプリットをすることで倍賭けのリターンを受け取れる可能性も高くなります。
ブラックジャックのスプリットの使い方
ブラックジャックのスプリットは、最初2枚のカードがペアのとき、ゲームの賭け金と同額のチップを置きます。特にランドカジノではテーブル上に中指と人差し指を立ててピースのサインをディーラーに送ります。オンラインカジノでは、スプリットの選択ボタンが表示されます。
以下ではオンラインカジノのブラックジャックを参考にスプリットの使い方と流れを紹介します。
ブラックジャックに£10を賭けて最初プレイヤーに「7」「7」のペア、ディーラーのアップカードに「6」が配られました。通常アクションの「HIT(ヒット)」と「STAND(スタンド)」以外に「Split(スプリット)」のアクションボタンが表示されます。
また、ディーラーのアップカードが「6」のとき、ディーラーのバースト確率は約42.1%と高いので迷わずスプリットを仕掛けます。
スプリットを選択すると、ゲームの賭け金と同額のチップが追加されて各手札(ハンド)に1枚ずつのカードが配られます。そして「ハンド1」から順にアクションを選択します。ここでは既に合計17となっているので、「STAND(スタンド)」します。
次に左側の「ハンド2」のアクションを選択します。ハンド2は合計14なので「HIT(ヒット)」でもう一枚カードを引きます。
プレイヤーの「ハンド2」には5が配られて合計「19」でスタンドします。この時点でプレイヤーの両ハンドは揃ったので、ディーラーの結果を待つのみです。
ディーラーは合計22となり、バーストです。プレイヤーは両ハンドで勝利したので、合計£40の配当金を受け取って終了です。
スプリットを使うべき適切なタイミング
ブラックジャックのスプリットは、冒頭でもお話したとおり、使用するタイミングが大切になります。そもそも最初2枚のハンドが強いときや、ディーラーのバースト確率が低い時にスプリットを使用すると、ゲーム全体の期待値を下げてしまいます。
そこで以下にスプリットを使用する適切なタイミングを紹介します。
「A(エース)」のペアは必ずスプリット
ブラックジャックで最初2枚のカードが「A(エース)」のペアになったとき、スプリットで両手札とも勝利を狙います。特に「A」のペアは合計「2」又は「12」の弱いハンドですが、スプリットをすることで最も出現確率の高い「10」で合計「21」の手札を狙えます。
仮にスプリット後「10」を引けなくても「7~9」を引くことで勝てる可能性は高くなります。ちなみにブラックジャックで7以上のカードを引く確率は53.8%と、2回に1回以上の確率となります。
「8」のペアは必ずスプリット
ブラックジャックで最初2枚のカードが「8・8」の場合、合計「16」で背水の陣です。この場合は迷わずスプリットで手札の改善を狙います。プレイヤーは合計「16」でヒットすると61%以上の確率でバーストして負けが決まります。
一方、スタンドしてもディーラーが合計17以上になる確率は70%(バースト確率は無視)を超えるので、スプリットをして手札を改善する方法以外、勝機はありません。以下はディーラーのカードが合計17以上になる確率をまとめた表です。
ディーラーの最終ハンド(手札) | 確率 |
---|---|
17 | 約14.58% |
18 | 約13.81% |
19 | 約13.48% |
20 | 約17.58% |
21(ブラックジャック含む) | 約12.81% |
最終17以上になる確率 | 約71.63% |
上記はディーラーがバーストしないと仮定したときの確率ですので、実質的にはもう少し確率は下がりますが、依然ディーラーが合計17以上になる可能性は高いのも事実です。
「4」「5」「10」以外のペアはアップカード次第でスプリット
ブラックジャックで最初に配られる2枚のペアが「2・3・6・7・9」のとき、ディーラーのアップカードが以下のときのみスプリットを使います。
プレイヤーのペア | ディーラーのアップカード |
---|---|
2・2 | 2・3・4・5・6・7 |
3・3 | 2・3・4・5・6・7 |
6・6 | 2・3・4・5・6 |
7・7 | 2・3・4・5・6・7 |
9・9 | 2・3・4・5・6・8・9 |
プレイヤーのペアが「2・」や「3・3」のとき、合計は「4」「6」で非常に弱い手札なので、スプリットで手札の改善を狙います。また「6」や「7」のペアは合計「12」「14」で、スタンドすると負ける可能性が高く、ヒットするとバースト確率の高い微妙な手札の組み合わせです。
そのため、ディーラーのバースト確率が高いときを狙ってスプリットを仕掛けます。最後「9」のペアは、そのままでも合計「18」で強い手札と言えます。
ただ、ディーラーのアップカードが「2~6」のときは、バースト確率が高く、プレイヤーはスプリットをしても再度18以上になる可能性は高いので、ディーラーのバースト確率を保険としてスプリットを使います。
一方、アップカードが「8」「9」のとき、ギリギリ勝てる可能性もあるのでスプリットを使っても良いですが、流れが悪いときは使用を控えるのも有りでしょう。
ベーシックストラテジーを使ってスプリットを実践で活用する方法
ブラックジャックでスプリットを使用するタイミングは、ベーシックストラテジーで厳密に定義されています。上図のスプリットハンドのストラテジーを参考に適切なタイミングでスプリットを使用しましょう。
例えば、プレイヤーに配られた最初2枚のカードが「7・7」で、ディーラーのアップカード7以下の場合、スプリット(P)をして8以上の場合はヒットをします。このようにスプリットハンドのストラテジーを覚えておけば、常に適切なタイミングでスプリットを使用することができます。
プレイヤーの最初2枚のカードの組み合わせと、ディーラーのアップカードから最も期待値の高くなるアクションを選択する手法
ブラックジャック初心者のうちは、まず「A(エース)」と「8」のペアは常にスプリットすることを覚えておきましょう。
ブラックジャックに多いスプリットの種類と条件
ブラックジャックのスプリットは、常に使用できる場合と特定の条件下で使用できる場合があります。特にブラックジャックテーブルやカジノによって使用できるタイミングが異なることもあるので注意してください。
例えばスプリットには以下3つのような条件を課しているカジノやテーブルがあります。
「A(エース)」のスプリット
プレイヤーの最初2枚のカードに「A(エース)」のペアが配られたとき、スプリット後は強制スタンドとなるブラックジャックもあります。通常、スプリット後には各1枚ずつのカードが配られて再度アクションを選択できますが、「A」のスプリットに関しては3枚目のカードが引けない場合もあるので、事前に確認しましょう。
連続スプリットの制限
ブラックジャックでスプリットをした後、各手札に1枚ずつカードが追加されますが、再度同じカードが配られた場合のスプリットは各カジノやテーブルで規制が違います。
スプリット後に再スプリットを禁止しているランドカジノは多く、オンラインカジノのブラックジャックでもソフトウェアによっては再スプリットを禁止しています。更に再スプリット後の再々スプリットの可否も各テーブルやカジノによって異なります。
スプリット後のダブルダウン
ブラックジャックには、3枚目を引いて強制スタンドする代わりに倍賭けできるダブルダウンというアクションがあります。スプリット後は各手札で3枚目のカードを引くことができるので、このときダブルダウンを使えるブラックジャックと、使えないブラックジャックがあります。
ブラックジャックの上級者はスプリット後のダブルダウンで資金を増やす方もいるので、稼げるようになると大きなポイントの1つとなります。
ブラックジャックのスプリットを使うべきか?総合的な評価
本記事では、ブラックジャックのスプリットの使い方や適切なタイミングを解説しました。スプリットは最初2枚のカードがペアのとき、賭け金を2倍にして手札を2つに分けることのできるアクションです。スプリットは弱い手札を強い手札に変えることができたり、ディーラーのバースト確率をもとに倍賭けで稼ぐことができます。
ただ、スプリットはペアカードの組み合わせやディーラーのアップカードにより、使うべきタイミングは異なります。特に「A(エース)」と「8」のペアは常にスプリットすることを覚えておきましょう。もっと厳密に知りたい方はスプリットハンドのストラテジー表を参考にすると良いでしょう。