ブラックジャックのカウンティング完全ガイド|仕組みや使い方を易しく解説
ブラックジャックのカードカウンティングは、期待値1を超えることでも知られており、誰もが認める最強のカジノ必勝法です。MIT(マサチューセッツ工科大学)の数学者が開発した手法で世界の有名なランドカジノでは、正式にカウンティングの使用を禁止しています。ただ、カウンティングのやり方を知っておくことで、オンラインカジノには使用できます。
本記事では、ブラックジャックのカウンティング方法や仕組みから使用上の注意点を解説します。
- カウンティングの種類と仕組み
- カウンティングの基礎的な使い方と実践方法
- ブラックジャックのカウンティング注意点
ブラックジャックのカードカウンティングは、使用されたカードを簡易的に記憶して、シューに残るカードを予想する手法です。
では、続きをどうぞ。
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ブラックジャックのカウンティングとは
カードカウンティング(以下「カウンティング」と呼ぶ)とは、テーブル上に排出された全てのカードを記憶して「シュー」に残るカードを予想するブラックジャックの攻略法です。
MITの教授と学生が数学を駆使してカジノで荒稼ぎする物語を描いた映画「ラスベガスをぶっつぶせ」は、ブラックジャックのカウンティングを考案したエドワードソープ博士の実話をもとに制作されています。
ブラックジャックのカウンティングは唯一、「期待値1を超える」カジノ戦略で世界各国の有名カジノは正式に使用を禁止しています。
ただし、オンラインカジノや一部のランドカジノは使用を認めているので、頭脳に自信のある方は習得して実践で挑戦してみてください。
参考:ブラックジャック完全ガイド|基本ルールや攻略法を初心者向けに解説
カウンティングの種類
ブラックジャックには、難易度や精度の異なる数種類のカウンティング手法が存在します。その中で代表的なカウンティング手法を難易度とともに3種類紹介します。
カジュアルシステムは、テーブルに排出されるカードを感覚的に記憶してシューに残るカードを予測します。最も簡単なカウンティング手法で初心者でも直ぐに利用できます。
ハイローシステムは、12種類のカード(ジョーカーは除き、絵柄は無視)を「-1・0・+1」の3グループに分けて排出されたカードのカウント値を足してシューに残るカードを予測します。
ハイオプトツー(Hi-OPT II)は、12種類のカードを4グループい分けて「サイドカウント・トゥルーカウント」の複雑な要素が追加されます。一方、信頼性は非常に高いの上級者向きです。
本記事では以降、ブラックジャックのカウンティングで最も有名な「ハイローシステム」を解説します。
カウンティングの仕組み
ブラックジャックのカウンティングは以下2点の性質を利用してシュー内に残るカード予想します。
- ブラックジャックに使用されるトランプのデッキ数は決まっている
- テーブル上に排出されたカードはディスカードホルダーへ捨てられる
ブラックジャックは使用されるトランプのデッキ数が決まっています。
一般的にランドカジノは1デッキ52枚(ジョーカー除く)のトランプを6デッキ、オンラインカジノのブラックジャックでは8デッキが使われます。つまりブラックジャックの開始時点ではシューに各カードが6枚又は8枚ずつ入っていることになります。
また、テーブル上に配られたカードはシューに戻されることなく、ディスカードホルダーに捨てられるので、シューから排出されたカードを記憶すれば、シューに残るカードが分かる仕組みとなります。
例えばシューに「A」や「10」など大きいカードが残っている場合は「プレイ途中」で以下の判断ができます。
- プレイヤーの手札合計10の場合:Hit(ヒット)すると「20」「21」になる可能性が高い
- プレイヤーの手札合計16の場合:Hit(ヒット)すると「21」を超える可能性が高いのでスタンド
更にブラックジャックのカウンティングを使っておけば「プレイ前」にも次のゲームが自分(プレイヤー)にとって有利なゲームかを判断できます。
シューに「10」「A」が多い場合はプレイヤー有利
ブラックジャックではシュー内に「10」「A」が多い時、次のゲームはプレイヤー有利(ディーラー不利)となります。特に最初の2枚で合計「21」に近づく可能性が高いので、積極的にゲームへ参加して賭け金を上げておくと良いでしょう。
シューに「6以下」が多い場合はディーラー有利
ブラックジャックではシュー内に「6以下(A除く)」多い時、次のゲームはディーラー有利(プレイヤー不利)となります。プレイヤーは「21」に近づきにくく、ヒットの回数が増えるので1回でも大きいカードを引くと、バーストする可能性が高くなります。
また小さいカードが多いとディーラーはバーストしづらくなるので、どちらにしてもプレイヤー不利となります。このときはゲームの参加を見送ったり、賭け金を下げて参加します。
ブラックジャックのカウンティング方法
ブラックジャックのカウンティングは、「A~K」の13種類のカードを以下の3グループに分けます。
ここでは、ハイローシステムのカウンティング手法を紹介しており、他のカウンティングシステムは異なりますので注意してください。
- カード数字2・3・4・5・6:カウント値「-1」
- カード数字7・8・9:カウント値「±0」
- カード数字10・J・Q・K:カウント値「+1」
ブラックジャックのカウンティングは、テーブル上に配られたカードの数字に該当する3種類のカウント値を計算します。例えばブラックジャックのテーブルに右から時計回りにプレイヤーA・B・Cが座っている場合、以下の順番にカウンティングします。
カード配布の順番 | 配られる人 | カードの数字例 | カウント値 | 現時点の合計値 |
---|---|---|---|---|
1番目 | プレイヤーA | 6 | -1 | -1 |
2番目 | プレイヤーB | 10 | +1 | 0 |
3番目 | プレイヤーC | 2 | -1 | -1 |
4番目 | ディーラー | ダウンカード | 無視 | -1 |
5番目 | プレイヤーA | 5 | -1 | -2 |
6番目 | プレイヤーB | 4 | -1 | -3 |
7番目 | プレイヤーC | K | +1 | -2 |
8番目 | ディーラー | 8 | ±0 | -2 |
上表「現時点の合計値」はカウンティング用語で「ランニングカウント」と呼ばれます。このランニングカウントの数字をもとに、プレイヤーは有利不利や取るべきアクションを判断します。
カウンティングは刻一刻とテーブル上に配られる全てのカード数字(カウント値)を計算しながらプレイを進めるので、瞬時に計算する能力が必要です。リアルタイムで正確にランニングカウントを計算できればければ意味がありません。
カウンティングの開始タイミング
ブラックジャックのカウンティングは、シュー内に予め決められたカードのデッキ数が入っていることを前提としており、既にテーブル上でゲームが開始されていたら途中参加でカウンティングをしても無意味です。
カウンティングのタイミングは、シューにカードデッキが補填された時点から開始します。ブラックジャックではシュー内のカードが減ってくると、途中でゲームを中断してシューにカードデッキが補填されます。その補填が終わってゲームが再開された時点からカウンティングを開始します。
補填のインターバルは、プレイヤー数やヒットの数にもよりますが、仮に5人のプレイヤーがテーブルに座っている場合、おおよそ10ゲームから20ゲーム毎にデッキは補填されます。
ランニングカウントとアクションの関係性
ブラックジャックのカウンティングは、ランニングカウントの符号(プラス・マイナス)をもとに以下の方法で適切なアクションを決めます。
- ランニングカウント(+):ヒットやダブルダウンを使って攻めの姿勢
- ランニングカウント(―):スタンドやディーラーのバーストも視野に入れて守りの姿勢
ランニングカウントが「+(プラス)」のとき、シューからは小さい数字「2・3・4・5・6」が多く排出されていることになるので、シューには大きい数字「10」「A」などを多く残っている状態となります。また+の数字が大きければ大きいほど、シューには大きい数字がたくさん残っていることになります。
この状況はプレイヤー有利となるので積極的に攻めていきます。
一方、ランニングカウントが「-(マイナス)」のとき、シューからは大きい数字「10・J・Q・K」が多く排出されていることになるので、シューには小さい数字「2・3・4・5・6」が多く残っていることを意味します。
この状況はプレイヤーが不利となるので、無理に「21」に近づけようとせず、ディーラーのバーストも視野に入れたアクションを取ります。
トゥルーカウント(真のカウント)の導入方法
ブラックジャックのカウンティングは、「トゥルーカウント(真のカウント)」を計算することで、ランニングカウントより精度を高めることができます。
トゥルーカウントは「ランニングカウント÷残デッキ数」で計算できます。
例えばランニングカウン「+9」・シューのカード残数は約250枚の時、トゥルーカウントは「約+1.872」となります。250枚を1デッキ52枚で割るとシュー内に残るデッキ数が求められるので、その数字をランニングカウントで割ります。
トゥルーカウントが「+2以上」のとき、非常にプレイヤー有利な状況なので賭け金を上げて積極的に攻めていきます。
トゥルーカウントを求める際、シュー内の正確なカード残数は分からないので、おおよその残数だけでも分かるように訓練しておきましょう。
カウンティングの実践手順
オンラインカジノのブラックジャックを使用してカウンティングの手順をひと通り解説します。
まずはブラックジャックテーブルを選び、チップを置きます。今回は2席にチップを置いています。
現時点のランニングカウント(上図左上)は「-」です。
テーブル右のプレイヤーに1枚目のカードが配られました。カードの数字9なのでカウント値は±0です。
現時点のランニングカウント(上図左上)は「0」です。
テーブル左のプレイヤーに1枚目のカード5が配られたのでカウント値は+1です。
現時点のランニングカウント(上図左上)は「+1」です。
ディーラーに1枚目のアップカードが配られました。カードの数字は4なのでカウント値は+1です。
現時点のランニングカウント(上図左上)は「+2」です。
テーブル右のプレイヤーに2枚目のカードQが配られました。カードQのカウント値は11です。
現時点のランニングカウント(上図左上)は「+1」です。
テーブル左のプレイヤーに2枚目のカード8が配られたのでカウント値は±0です。またディーラーのダウンカードは見えないので無視してカウントしません。
この時点でランニングカウントは「+1」なのでシューは微妙に「10」「A」など大きい数字に偏っていることが分かります。このランニングカウントを基にテーブル右のプレイヤーは初回アクションを決めます。
ブラックジャックのカウンティング注意点
ブラックジャックのカウンティングは適切に使わなければ、効果が半減することやルール違反となり、利益を没収される危険性もあります。
そこで以下3点に注意してください。
デッキ数によりキーカウントは異なる
ブラックジャックでカウンティングを利用する際、ランニングカウントを参考にアクションを決めますが、デッキ数によりスタートカウントとキーカウントは異なります。
スタートカウントは計算開始の数字、キーカウントは攻めるときのランニングカウントです。
シューのデッキ数 | スタートカウント | キーカウント |
---|---|---|
1デッキ | ±0 | +2 |
6デッキ | -20 | -4 |
8デッキ | -28 | -6 |
上段落「カウンティングの実践手順」はSTEP2でスタートカウント「0」から計算を開始しているので、1デッキの場合となります。
オンラインカジノのブラックジャックは通常、8デッキなのでスタートカウントは「-28」となり、賭け金を上げて攻めに転じるキーカウントは「-6」となります。
シュー内のカード枚数が多ければ効果は低い
ブラックジャックのカウンティングはシューのカード残数が少なくなれば効果は高く、多ければ効果は低くなります。カウンティングの仕組みはシューから排出されたカードを計算してシューのカードを予想するので、ゲーム開始直後のランニングカウントは信頼性が低くなります。
カウンティングは、チップを賭けずにテーブル上のカードを計算してタイミングを見計らって参加するのが基本です。また、シューのデッキが補填された直後は一時中断して再度、賭けずにテーブル上をカウントしていきます。
ランドカジノは公式にカウンティングを禁止している
ブラックジャックのカウンティングは唯一、世界各国の有名カジノで公式に禁止されているカジノ必勝法です。ブラックジャックで適切にカウンティングを使用すると還元率は102%を超えると言われており、カジノ側の損失が確定します。
ただ近年、カードカウンティングはシューを除く行為ではなく、予想するだけの手法であり、カウンティングを適切に使えるプレイヤー自体も少ないことから規制の緩和が進んでいます。特にヨーロッパ諸国のランドカジノは、既にカウンティングの使用を許可しているところもあるようです。
今後、ランドカジノでブラックジャックのカウンティングを試そうと思っている方は、事前に規制は確認しておきましょう。
ブラックジャックのカウンティング総評
本記事ではブラックジャックの最強戦略「カードカウンティング」の仕組みや使い方を解説しました。
カウンティングはテーブル上に排出されたカードを順に計算して、シューに残るカードを予想します。
特にブラックジャックのカウンティングで最も有名な手法は「ハイローシステム」です。トランプの数字A~Kをカウント値「+1/0/-1」の3種類にグルーピングしてランニングカウントを計算します。「10」「A」のような大きい数字がたくさん出るとランニングカウントは「-」に傾き、小さい数字が多く出ると「+」に傾きます。ここからプレイヤーは自分にとって有利・不利な状況を判断することができます。
ただ、カウンティングのスタートカウントとキーカウントは、ブラックジャックに使用されるデッキ数により異なるので事前に確認が必要です。
現在はまだ多くのランドカジノがブラックジャックのカウンティングを禁止していますが、欧米諸国を中心に規制の緩和が進んでいるので、興味のある方は挑戦してみてください。