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直近更新日:2023年8月28日

ベーシックストラテジー完全ガイド|表の覚え方と期待値を上げるブラックジャック戦略

ベーシックストラテジー(基本戦略)は、最も高い期待値でブラックジャックをプレイするための手法です。ベーシックストラテジーは、ブラックジャックをプレイする全ての方が覚えておくべき基本的な戦略です。
本記事では、ベーシックストラテジーの具体的な使い方から使用上の注意点を初心者に向けに解説します。

この記事を読んで分かること
  • ベーシックストラテジーの使い方とストラテジーの種類
  • ブラックジャックでベーシックストラテジーを使うメリットと注意点
  • ベーシックストラテジーの有無で変わる理論上の期待値

ベーシックストラテジーには、3種類のストラテジー表があり、それに沿ってブラックジャックをプレイすることで、理論上の期待値を最大化できます。
では、続きをどうぞ。

ベーシックストラテジー(基本戦略)とは

ブラックジャックのテーブルにコインとトランプが置いてある画像

ベーシックストラテジーとは、ブラックジャックの基本戦略とも呼ばれており、「戦い方の最適解」です。

ブラックジャックは他のゲームと比べ、プレイヤーの判断が大きく結果に影響するため、手札のカードは強くても1度の判断ミスで負けることもあれば、逆も然りです。そのため、ブラックジャックをプレイする際には、常に自分の手札とディーラーのアップカードから勝てる可能性の高いアクションを考えなくてはなりません。

そんなとき、便利なツールが「ベーシックストラテジー」です。
ベーシックストラテジーで使用する3種類のストラテジー表を使うことで、全てのカードの組み合わせから最も勝率の高いアクションを瞬時に選ぶことができます。ブラックジャックを本格的にプレイする上で、ベーシックストラテジーの習得は基本中の基本となるので、早い段階で3種類のストラテジー表と使い方を覚えておきましょう。

参考:ブラックジャック完全ガイド|基本ルールや攻略法を初心者向けに解説

ブラックジャックのベーシックストラテジーの使い方

ブラックジャックのベーシックストラテジーは、最初2枚のトランプがプレイヤーに配られた後、ディーラーのアップカードが公開された際に使用します。

ベーシックストラテジーの使い方を以下4つの手順で解説します。

 
手札2枚とアップカードを確認する
ベーシックストラテジーの手順1の最初のカードが配られる画面

ブラックジャックが始まり、チップを置くと最初にプレイヤーへ2枚のカードが配られた後、ディーラーのダウンカードとアップカードが配れます。上図の例では、プレイヤーに「Q」「5」が配れたので手札の合計は「15」です。ディーラーのアップカードは「2」です。

 
 
ストラテジー表のアクションを選ぶ
ベーシックストラテジーの手順2のストラテジー表の画像

ここで、3種類のうち、適切なストラテジー表を確認します。
プレイヤーに最初配れたトランプの合計は「15」、ディーラーのアップカードは「2」なのでストラテジー表の交差するアクションを選びます。この場合は「S(スタンド)」です。
ストラテジー表の種類や選び方は次項で説明しています。

補足

この状況では、ディーラーのバースト確率が約35.3%に対してプレイヤーが3枚目を引くと約53.8%の確率で、バーストします。つまり、プレイヤーは半分以上の確率でバーストするので、プレイヤーはスタンドした状態でディーラーがバーストするのを待つ方が賢明ということです。

 
 
結果を確認する
ベーシックストラテジーの手順3の結果を確認する画面

予想通り、ディーラーの最終手札は合計「26」となり、バーストです。本ゲームはプレイヤーの勝利で配当金を獲得できます。ベーシックストラテジーを使えば必ず勝てるわけではありませんが、ストラテジー表に沿ったプレイが最も合理的ということになります。

 

ベーシックストラテジー表の種類と選び方

ベーシックストラテジーを使用してブラックジャックをプレイするには、以下3種類のストラテジー表と選び方を覚えます。

ハードハンドのストラテジー表

最初プレイヤーに配られた2枚のカードが「A(エース)」を除く、異なる数字のときに使用

ソフトハンドのストラテジー表

最初プレイヤーに配られた2枚のカードのうち、1枚は「A(エース)」のときに使用

スプリットハンドのストラテジー表

最初プレイヤーに配られた2枚のカードがペア(同じ数字)のときに使用

各ストラテジー表と覚え方を順に説明します。

ハードハンドのストラテジー表

ベーシックストラテジーのハードハンドのストラテジー表の画像

ブラックジャックで最初プレイヤーに配られた2枚のカードに「A(エース)」を含まず、異なる数字の場合はハードハンドのストラテジー表を使います。ハードハンドでは、プレイヤーのカード合計とディーラーのアップカードの数字が交差する以下4種類のアクションが使われます。

  • ヒット
  • スタンド
  • ダブルダウン
  • サレンダー(サレンダーが使えない場合はヒット)

ハードハンドは最も頻繁に使用するストラテジー表です。特にプレイヤーの合計が「8以下はヒット」「17以上はスタンド」を最優先に覚えてください。
またディーラーのアップカードが7以上のときは、積極的に攻めていきます。

ソフトハンドのストラテジー表

ベーシックストラテジーのソフトハンドのストラテジー表の画像

最初プレイヤーに配られた2枚のカードのうち、1枚だけ「A(エース)」を含む場合はソフトハンドのストラテジー表を使います。ソフトハンドでは、プレイヤー手札の組み合わせとディーラーのアップカードの数字が交差する以下3種類のアクションが使われます。

  • ヒット
  • スタンド
  • ダブルダウン

ソフトハンドで最初に覚えるべき組み合わせは「A+8~9はスタンド」と「A+6以下はヒット又はダブルダウン」です。ダブルダウンの適切なタイミングが分からない場合、期待値を大きく下げないためにもスタンドではなく、ヒットで代用してください。

スプリットハンドのストラテジー表

ベーシックストラテジーのスプリットハンドのストラテジー表の画像

ブラックジャックで最初に配られるカードがペア(同じ数字)の場合はスプリットハンドのストラテジー表を使います。数字では、プレイヤーのペアとディーラーのアップカードの数字が交差する以下4種類のアクションが使われます。

  • ヒット
  • スタンド
  • ダブルダウン
  • スプリット

スプリットハンドで最初に覚えるべき組み合わせは「10ペアはスタンド」と「8ペアとAペアはスプリット」です。それ以外の組み合わせでは、スタンドとスプリットするべきタイミングが重要です。

ブラックジャックのベーシックストラテジーを使うメリット

人がメリットとデメリットを持っているイメージの画像

ベーシックストラテジーは、ブラックジャックの確率をもとに考案されているので、勝つためには重要な戦略です。ベーシックストラテジーを使うことができれば、具体的には以下のメリットがあります。

  • 確実に期待値の高いアクションを選べる
  • ストラテジー表を暗記すれば精神的にも余裕が出る

ブラックジャックは考えることも多いので、落ち着いて冷静にプレイすることが大切です。

確実に期待値の高いアクションを選べる

ベーシックストラテジーは、プレイヤーの手札とディーラーのアップカードに基づき、全てのパターンにおいて最も期待値が高くなるアクションをまとめています。

本来、複雑な計算が必要なブラックジャックの戦略を瞬時に導くための「公式」として用意してくれているのです。ベーシックストラテジーを使うことで、誰でも確実に期待値の高いアクションを選べるので、ブラックジャックのルールを覚えた方は、直ぐに3種類のストラテジー表も覚えましょう。

ストラテジー表を暗記すれば精神的にも余裕が出る

ブラックジャックは、基本アクション以外にもカードの組み合わせや条件次第で選べるアクションの選択肢は広がります。特に、初心者は、微妙な手札が配られたとき、いろいろ考えてしまい、余裕がなくなってしまいます。

そのようなとき、ストラテジー表を暗記していれば、如何なる状況でも「最適解」が分かるので、ブラックジャックをプレイしているときにも精神的に余裕が生まれます。

ベーシックストラテジーを活用したブラックジャックの期待値

手の上でパーセントの記号と札束がある画像

ブラックジャックの期待値は「払い戻される配当金×勝率」で計算することができます。

例えば、ブラックジャックの勝率を50%としたとき、1,000円賭けて勝てば2,000円の配当金が払い戻されるので、期待値は「1,000円(2,000円×50%)」となります。
つまり、ブラックジャックの期待値を上げるには以下2通りの方法があります。

  • ブラックジャックの賭け金を上げる
  • ブラックジャックの勝率を上げる

但し、ブラックジャックの賭け金を上げると負けた時のリスクも高まるので、勝率を上げることができれば、リスクを負わず、期待値を上げることができます。ブラックジャックの勝率は、一般的にベーシックストラテジーの有無で以下のように変わります。

ベーシックストラテジー無し ベーシックストラテジー有
約43% 約49%

上記の勝率をもとに1,000円を賭けるとき、ブラックジャック1ゲーム当たりの期待値は、ベーシックストラテジー無しの場合「860円」に対して有りの場合「980円」となります。
このように、ベーシックストラテジーを使えば、使わないときに比べてブラックジャックの期待値は約14%も上がることになります。

参考:ベーシックストラテジーの勝率と期待値を徹底検証|理論値と実践値を比較

ベーシックストラテジーを使用する際の注意点

POINT!の文字の横に人差し指

ブラックジャックのベーシックストラテジーを実践で適切に使用するためには、条件や使い方が決まっています。また、ベーシックストラテジーは大勝ちするための戦略ではないことを事前に理解しておきましょう。

ベーシックストラテジーを使う際には、特に以下3点に注意が必要です。

デッキ数によってストラテジー表は変わる

ブラックジャックには、ジョーカーを除く52枚のトランプデッキが複数使われます。ベーシックストラテジーに使われる3種類のストラテジー表は8デッキのブラックジャックが基になって作られています。

通常、ランドカジノのブラックジャックは52枚を1デッキとしたとき、6デッキのトランプが一度に使われます。一方、オンラインカジノのブラックジャックは8デッキが一般的です。

つまり、ベーシックストラテジーはランドカジノのブラックジャックに最適化されており、オンラインカジノで使用すると多少の誤差が発生することを知っておきましょう。

ベーシックストラテジーは最初のアクションに使う

ベーシックストラテジーはブラックジャック開始後、最初のアクションに使います。

最初プレイヤーに2枚のカードとディーラーのアップカードに配られたとき、ストラテジー表を参考にアクションを決めます。同ゲーム内で次のアクションを起こす際には使えません。
ベーシックストラテジーを使って2回目、3回目のアクションを起こしても効果は低いので、注意しましょう。

勝つためには【ベーシックストラテジー+α】が重要

ベーシックストラテジーは、ブラックジャックで大勝ち狙う必勝法ではありません。

ブラックジャックの還元率(≒期待値)はプレイスタイルにより、95%~99%の範囲にとどまります。ベーシックストラテジーを使うことで還元率を99%に近づけるだけで依然、ハウスエッジは1%程度残ります。つまり、ベーシックストラテジーを使っても長期的にプレイすると、プレイヤーの収支はマイナスへ収束します。

ブラックジャックで大きく勝つためには、ベーシックストラテジーで還元率99%に近づけながら、プラスαの戦略が必要ということになります。

補足としてランドカジノでは正式に禁止されているカードカウンティングと組み合わせれば、ブラックジャックの還元率は102%程度まで上がります。

ブラックジャックのベーシックストラテジー総評

本記事では、ブラックジャックの基本戦略と呼ばれるベーシックストラテジーの使い方や注意点について詳しく解説してきました。

ベーシックストラテジーは、プレイヤーの手札とディーラーのアップカードから最も期待値の高くなる最適解を示した公式表です。3種類のストラテジー表と見方を覚えることで誰でも瞬時に勝率の高いアクションを選べます。

また、ベーシックストラテジーの有無でブラックジャックの期待値は10%以上も高まることが分かっています。ただ、どうしても還元率100%未満にとどまるので、ブラックジャックで大きく勝つためには、ベーシックストラテジー+αの戦略が必要ということも覚えておきましょう。